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子宮頸癌
 

子宮頸癌は女性で2番目に発生率が高い癌です。

子宮頸癌は癌の中でも特徴の多い癌です。他の癌と比べ、子宮頸癌は一般的に進行が遅い、比較的簡単な検査で病気が発見できる、原因が分かっている、予防法がある、若い年齢で発生する事が多い、等が主な特徴です。

若い年齢で発生するのは余りよくない事ですが、その他の特徴をまとめると、子宮頸癌は予防、早期発見が可能であり、定期的に検査を受ける事で殆どのケースが完治可能と言う事です。

米国では過去50年間で、子宮頸癌による年間死亡数が約4分の1まで減少しました。これは子宮癌健診が一般的になり、早期発見が可能になったからだと言えるでしょう。一般に子宮癌と呼ばれている癌には、子宮頸癌と子宮体癌の2種類があります。

一般に子宮と呼ばれている部分は子宮体部にあたり、子宮頚部は子宮体部と膣の間にある、子宮体部の入り口の部分を指します。子宮頚部と子宮体部は細胞の種類がまったく異なり、子宮頸癌と子宮体癌も全く異なる種類の癌になります。その原因、発生部位、頻発年齢など全て違います。今回は子宮頸癌について話します。

子宮頸癌の殆どは発生原因が科学的に解明されており、ヒトパピローマウイルス(HPV)の長期間の感染により発症することが最近の研究で明らかになりました。

子宮頸癌が発病するまでの流れをまとめますと、性行為、性行為によるHPV感染、HPVによる細胞の異型性(前癌状態)、子宮頸癌と進みます。

HPVには100以上もの種類があり、その全てが病気と関与している訳ではありません。大半は感染しても、大きな問題を起こす事はありません。しかし一部の型は性器イボの原因となり、その他の型は高リスク型HPVと呼ばれ、この高リスク型が子宮頸癌の原因となります。 HPVは性交渉により感染するウイルスであり、性交経験のある女性では誰でも感染する可能性はあります。HPVに感染すると、多くの場合は、免疫力によってHPVが体内から排除されると考えられます。HPV感染の大半は自然消失しますが、約10%の人では感染が長期化(持続感染化)し、HPVが持続感染化するとその一部で子宮頸部の細胞に異常(異形成)を生じ、さらに平均で10年以上の歳月の後、ごく一部が異形成から子宮頸癌に進行するとみられています。 子宮頸癌の発病のリスクとなる原因は幾つかあります。年齢、人種などはコントロールできませんが、その他の原因はコントロールできます。

最も主要な原因が既に述べたHPVです。HPVが子宮頸癌を誘発する細大の原因となります。子宮頸癌の8割以上にHPV感染が認められます。

HPVは性感染症の一つですので、パートナーの数が多い、相手が複数のパートナーを持っている、若い年齢で性交渉を始める、他の性病の病歴等は全てリスクとなります。また、喫煙もリスクの一つです。その他のリスクは、家族歴、多数の出産歴、避妊薬の長期服用、クラミジア感染症等があります。

子宮頸癌は初期の段階では症状は殆どありません。婦人科健診を定期的に受けている方は、自覚症状が現れる前に、検査で異常が発見される事が一般的です。ある程度病気が進行すると、下記の症状が現れる事があります。

不正出血(性行為後の出血、生理以外の出血、生理の延長、出血量の増加)
おりものの変化
腰痛
性交痛
排尿時の痛み

子宮癌健診で異常が発見された場合は精密検査を行い、確定診断を行います。子宮癌検診は21歳から、又は性交渉を開始した時から3年後に開始し、年に一度行う事が勧められています。

子宮頸癌の殆どは予防可能です。予防する方法は大きく分けると二つあります。一つは前癌状態になるのを防ぐ為に、リスクを減らす事です。HPVが前癌状態への細胞の変化を発生するので、HPV感染の予防が基本です。HPVはその他の性病予防と同じで、性行為を開始する年齢を遅くする、パートナー数を制限する、コンドームを使用する等です。

もう一つの予防法は癌になる前の段階で病気を発見する事です。これには定期的に子宮癌健診を受ける事が不可欠です。また、昨年HPVの予防接種が米国では認可され、今後のHPV感染予防の大きな進展になりそうです。