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新生児黄疸(JAUNDICE)
 

生理学:

出生後に今迄赤ちゃんの体を循環していた胎児性血液が新生児性血液へと変わります。 胎児性血液は次々と体内で破壊され、ビリルビンという色素代謝物となり便に混ざって 体外へ排出されていきます。血中ビリルビン値が6〜8に近ずくと赤ちゃんの顔が 少し黄色くなり黄疸という症状が出て来ます。ビリルビン値は成熟児では生後4〜5日目に ピークに達します。勿論例外があり一週間後になってピークという事もよくあります。

概説:

JAUNDICEの語源はフランス語で黄色という意味から来た物で、大抵の場合は生理的な もので、新生児の皮膚と白眼の部分が黄色になる事を意味しています。普通は約1週間 でほとんど消えてしまいます。約3分の2の新生児に生理的黄疸がでるといわれています。
その内の殆どは治療を必要としませんが、ときには黄疸値数が高すぎて治療を必要とする こともあります。
大抵の生理的黄疸は新生児の肝臓機能がやや遅れている場合が多く、成長と共に 黄疸値数が下降しだします。黄疸値は血中ビリルビン値の測定により定められます。 ビリルビンは肝臓にて破壊され体外へ放出されます。故に肝臓が成長してフル機能を 始めだす生後1週間の頃には黄疸が消え始めます。

治療:

異常に高いビリルビン値は光線治療法が必要となります。体に何の異常も無い生理的な 場合でも高いビリルビン値があれば治療を始めますし、病的な黄疸は勿論早めに治療を 始めます。病的なものは大抵血液型の不一致によるものでO型のお母さんに生まれたA型 もしくはB型の新生児、及びRH抗原不一致の新生児に多く診られます。
日本人は白人と比較した場合この値が高くなりがちですが、ビリルビン値が17以上 にならない限り治療の必要は無いでしょう。只しこの値は生後日数によって変わってきます。
数年前までは入院治療が必要でしたが、技術の進歩と共に現在では入院治療は殆ど見られなく なりました。当院では光線治療法用のファイバーオプチック毛布の導入により、赤ちゃんの家庭にて治療を始める事を可能にしました。訪問看護士さんが治療期間中の採血及び体重測定を毎日行います。