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メタボリックシンドロームについて 1
 

最近注目されているメタボリックシンドロームですが、これは決して新 しい病気ではありません。

メタボリックシンドロームと呼ばれる症候群は、現在日本、アメリカ共 に注目を浴びています。特に日本では頻繁に週刊誌やバラエティー番組 などにも取り上げられていますね。メタボリックシンドローム (Metabolic Syndrome)は、内臓脂肪症候群とも呼ばれています。

メタボリック(メタボリズム)とは代謝のことで、体の中で物質が科学的に変化し、それに伴ってエネルギーが出入りする事を言います。シンドロームとは症候群の意で、いくつかの共通した症状をまとめて呼ぶ状態を言います。

メタボリックシンドロームとは、食事の欧米化と運動不足による内臓脂肪の蓄積を基盤として、1人に複数の危険因子が集中する為に、 動脈硬化の進行がすすみ、心筋梗塞や脳卒中等の病気が起こる症候群の事を言います。

日本でのメタボリックシンドロームの診断基準は2005年4月の日本内科学会総会で公表されました。(但し診断基準は米国と多少異なります)

この病気の診断基準は胴まわりで、まずウエストの周囲径を立位で軽く息を吐いた状態で、その高さで測ります。日本人の基準では、男性が 85cm以上、女性で90cm以上あると、内臓脂肪蓄積ありと判断されます。これに加えて、脂質異常(中性脂肪の上昇HDLの低 下)、血圧異常、高血糖のうち2項目以上が当てはまるとメタボリックシンドロームと判断します。

アメリカでは成人の24%以上が当てはまると考えられています。

よく考えると、肥満、脂質異常、高血圧、高血糖は勿論全て昔から存在する病気であり、これらは以前から成人病(現在は生活習慣病と呼ばれています)、又は生活習慣病等と呼ばれていました。現在ではメタボリックシンドロームと呼ばれる診断基準が 発表され、この症候群による合併症(心筋梗塞、脳卒中等)の増加により、注目を浴びるようになったと思われます。

統計を見てみますと、心臓病のリスクが、肥満、高血圧、糖尿病、高脂 血症のうち、1つも持っていない人に対し、危険因子を2つ持っている人では5.8倍、3個以上では35.8倍と急激に高 くなるというデータも出ています。つまり1つ1つではそれ程のリスクは無いとしても、それらが重なる事でリスクは急激に高まるのです。

次回はメタボリックシンドロームの対策、減量などについてお話します。