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にきび (Acne Vulgaris) 1 について
 

にきびとは?

にきびは皮膚に存在する皮脂腺から発生する病気です。簡単に言うと、この皮脂腺が詰まってしまうと、にきびができやすくなります。顔、肩、首、胸、背中に発生し、にきびは皮膚病として最も頻繁に見られる病気です。重篤な病気に発展する事はありませんが、状態が悪化すると痕が残り、美容的に問題を起こします。

どのようにして出来るのですか?

皮脂腺は体全体に見られますが、顔、首、上半身に最も多く見られます。皮脂腺は皮脂(脂っこい分泌物)を作り、皮膚の表面に分泌します。原因は定かではないのですが、にきびは皮脂腺が何かの原因でつまり、皮脂が皮膚に出られずに内部で溜まってしまう状態です。この状態になると、P.Acnes(皮膚の常在菌)が増殖し、皮膚を刺激する酵素などを分泌します。その結果皮膚が刺激され、炎症が起こり、場合によって膿がたまったりする、これがにきびとして様々な形で現れる事になります。

どういう場合に出来やすいのでしょうか?

にきびは色々不明な点が沢山あり、はっきり原因が分かっていません。幾つか明らかな事は、男性ホルモンが増えると皮脂の分泌量が増え、にきびが出来やすくなります、男女ともに、思春期には男性ホルモンレベルが上昇するので、その時期ににきびが出来やすいのは説明がつきます。又、遺伝も関連しており、親がにきびで悩まされていた場合、子供もにきびが出来る可能性が高いようです。

悪化する原因は?

女性の場合女性ホルモンの変化が原因でにきびが出来る事が良くみられます。生理の始まる2日から1週間前ににきびが集中してできるという事が良くみられます。妊娠中悪化するケースも頻繁に見られます。又、避妊ピルを開始、停止した直後にもホルモンの変化により、急に増える原因となります。その他に過剰なストレスも悪化の原因となります。

ある種類の処方薬が原因となる事もありますので、薬を飲み始めた直後ににきびが増えた場合は医師と相談しましょう。又、脂分の多い化粧品の使い過ぎ、皮膚の摩擦(顔を不必要に触る、顔に手を当てて寄りかかる、きつい襟の服を着る等)、強い洗顔等もにきびを悪化させる原因となります。

にきびに関しての誤報

にきびに対しての考え方はかなり変わってきました。一昔前までは、にきびは食べ物が原因で、とにかく顔を頻繁に洗って、荒い粒上の洗顔クリーム、石鹸などでごしごし洗う、などが一般的な考えでした。
現在ではにきびは感染症から始まる炎症性の皮膚病と言う見方になっており、以前の考え方がほぼ全面的に否定されています。まずチョコレートや脂っこい物を食べるとできやすいと言う事をよく聞きましたが、関連性は実際認められていません。脂っこい物を食べるとできやすいいと言うのは、摂取した油により皮脂腺内に溜まる皮脂が増えると言う考えから出た説ですが、実際は関連性はないようです。しかし、不明な点も多く、中にはあるものを食べると必ずにきびが増えるという方もいますので、確信できるのであれば当然その食べ物を避けた方が良いでしょう。
洗顔については荒い物でこすりすぎると、摩擦の影響でかえってにきびを悪化させる事になります。以前はとにかく繰り返し顔を洗うようにいわれましたが、一日2〜3回の洗顔で普通に刺激の少ない石鹸を使用する事で十分です。

何歳でとまる?

大半はにきびは30代に入る前に自然に出なくなりますが、一部の方は40代、50代になっても出来続ける場合もあります。

次週はにきびの治療法についてお話します。