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帯状疱疹について
 

子供の頃にかかる病気の一つが水疱瘡です。一度かかると、再発はしないのですっかり忘れてしまっているはずです。しかしこの水疱瘡ウィルスが別の形で起こす病気が帯状疱疹です。

どういう病気?

帯状疱疹とは水疱瘡ウィルスが原因でなる湿疹です。湿疹と言うと痒いイメージですが、帯状疱疹の場合は痛い、痛痒いのが特徴です。帯状疱疹になる人は必ず過去に水疱瘡の既往があります。但し水疱瘡の殆どはまだ小さい頃に起こるので、記憶が定かでなかったり、またかかってると思っていても、実際は違う皮膚病だったと言うこともあります。水疱瘡に感染して症状が治まると水疱瘡は完治しますが、ウィルスは体内に残ります。健康体であれば、ウィルスは何も症状を起こさないのですが、病気、疲れなどで免疫作用が低下すると発病します。発病者は幅広く見られますが、50歳以上の方に多く見られます。

症状は?

特徴は痛みのある水泡性の湿疹です。場合によっては湿疹より数日前に痛みだけが起こる事もあります。左右どちらかの胸から背中にかけて帯のように広がるのが典型的な例です。また、顔にできる場合もあります。水泡は7〜10日間ぐらいでつぶれて治まり、湿疹は数週間で治まりますが、痛みは残る事があります。大体の場合1〜3ヶ月ぐらいで痛みも完治します。一番重要なのは如何にして帯状疱疹を他の湿疹と見分けるかです。帯状疱疹は体の神経線に沿って発病します。神経線は左右対照的に別れていますので、帯状疱疹は左右両側には出来ないという事です。他には神経線は多くは体を横切るように前から後ろに存在するので、胸から背中、腹部から腰の辺りに湿疹が出ることが特徴です。そのため湿疹が胸に出来て、足にも出来ていると言う場合は帯状疱疹は否定できます。もし帯状疱疹を疑った場合は一刻も早く受診して下さい。なぜなら治療を早く開始すればするほど効果があります。残念ながら1週間ぐらい経ってから受診する方が多いようですが、すでに述べた2点に注意し、早めに治療を受けて下さい。

治療法は?

水疱瘡ウィルスに対する抗ウィルス剤があります。この薬は回復を早め、痛みにもある程度は効果があり、合併症の発病も抑える事が出来ます。治療は発病してから3日以内に開始した方が効果があります。症状(痛み)がひどい場合は副腎皮質ホルモンを使う場合もありますが、逆効果になる事もあり、あまり一般的には使用しません。

合併症は?

一番多いのが湿疹が消えた後に残る神経痛です。これは誰でもなる可能性はありますが、やはり60歳以上の方によく見られます。この痛みの治療はなかなか難しく、簡単に治る方法はありません。数ヶ月後に徐々に痛みが軽減する事もありますが、残ってしまった場合は塗り薬、慢性的な痛みに使用する内服薬等があります。又注射で神経の流れをブロックして、痛みを止める方法も使われています。

その他の合併症としては顔に出来る帯状疱疹の場合、目の症状も起こす事があるので、顔に出来た場合は眼科に受診することも必要です。