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日射病について
 

シカゴの夏は意外に暑く、時折100度を超える猛暑となる日もある程です。日射病も稀なケースではなく、十分な注意が必要です。

日射病(HEAT STROKE)は高温多湿の日に戸外でも室内でも起きます。戸外では炎天下、主に若い人が激しい作業や運動により極度に疲労して、また室内では、体力の弱っているお年寄りが冷房のない蒸し風呂のような部屋でかかるケースが多いようです。

そもそも我々の体は、汗の働きで、外界の温度が上昇しても、体温は上昇しないように調節されています。しかし、高温多湿の中に長い時間体がさらされていると、この汗の働きが間に合わなくなり、熱が体にこもり、体温は急上昇し異常な高熱となります。体温が102度(38.9度)位になると起り始め、106度(41度)になると生命危うくなります。HEAT STROKEとはこの体温調整の乱れにより起る体の危機です。

症状
初めのうち、頭痛、気分不快、めまい、吐き気、嘔吐等の症状が表れますが、まだ発汗はしています。 更に進むと、発汗はピタリと止まり、真っ赤な顔、乾燥した肌、異常な高温となります。意識もおかしくなり、もうろう状態からついには昏睡状態に陥ります。


応急処置

1)すぐに活動を中止させ、涼しい所に移し衣服をゆるめ風通しを良くし休ませる。
2)頭・首・脇の下・そ頚部等を冷やす。全身を冷水に浸したシーツに包み時々取り替えるのもひとつの方法。
3)水分を十分に与える。


意識障害がある場合


1)一刻を争うので救急車を呼び病院へ運ぶ。
2)絶対に口から何も飲ませてはいけない。

以上のように大切な点は、すぐに安静にさせ、急いで体温をさげる努力を。十分な水分の補給も忘れずに。ただし意識がおかしければ、何も与えずに救急車を。


予防

1)長時間、炎天下にいない。炎天下での過激な作業や運動は厳禁。
2)クーラーや扇風機を使い、室温の上昇を避ける。(気温が100-105度を超すと室温は110-120度にも上昇する)
3)水分を十分にとる。
4)体力の消耗を避ける。
5)異常高温注意報が出ている時はできるだけ外出はしない。

なお、HEAT STROKEにかかりやすいのは、体温調節の未熟な乳幼児、調節の衰えた老人、中でも心臓病、高血圧、糖尿病等の慢性疾患をもっている人です。 若い人の場合は、自分の体力を過信すると危険です。以上のようにちょっとした暑さに対しての油断がHEAT STROKEを招きます。一旦重症になると、急激に悪化し、不幸な転帰をとる恐れがあります。